ASAHIZA 人間は、どこへ行く
監督:藤井光 / 制作年:2013年 / 74分 / 日本上映スケジュール
2月28日(土)13:00〜 | ※上映後、トークあり |
福島県南相馬市原町区、「朝日座」。劇場をめぐる観客たちの90年の物語。
南相馬の閉館した古い映画館「朝日座」をめぐる人々のドキュメンタリー。震災以降も街に残る人、街を離れた人などに朝日座の記憶を語ってもらい、彼らや東京からのエキストラたちが、往年の賑わいを取り戻した映画館でこの映画をみる一日を記録。映画館が繋ぎ続ける映画の記憶、街の記憶、人の記憶が甦る。公式サイト:http://www.asahiza.jp/
レビュー
五十嵐太郎 建築評論家3.11映画はすでに数多くありますが、僕がいつも気になっているのは、それを被災地である仙台の映画館で鑑賞するときと、東京の映画館でおそらく非被災者たちと一緒に見るときの、まわりの雰囲気の違いです。しかし、この映画は、映画館という場所をテーマとし、両者をアクロバティックな手法でつなごうと試みています。異なるエリアで暮らす人達が南相馬の映画館で、同じ夢を見ているのかのようなシーンが印象的でした。 |
予告動画
ゲスト
藤井 光(ふじい・ひかる)1976年東京生まれ。映画監督・美術家。パリ第8大学美学・芸術第三博士課程DEA卒。今日の日本の複雑な社会政治問題を反省的なアプローチによって表現する。その多くは固定カメラで撮影される静的な映像で、映画と現代美術の区分を無効にするその活動は国内外の美術館・映画館で発表されている。 |
五十嵐太郎(いがらし・たろう)建築評論家。東北大学大学院教授。1967年、パリ生まれ。1992年東京大学大学院建築学専攻修士課程修了。博士(工学)。あいちトリエンナーレ2013芸術監督。著作に『被災地を歩きながら考えたこと』(2011年、みすず書房刊)ほか多数。芸術選奨文部科学大臣賞新人賞。「3.11以後の建築」展のゲストキュレーターをつとめる。 |