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無常素描

監督:大宮浩一 / 制作年:2011年 / 75分

上映スケジュール

3月12日(水)19:00~  
3月20日(木)13:00~  

大地揺れ、津波の跡、後

東日本大地震発生から一ヶ月あまり――。 車窓に、瓦礫の山と広漠たる荒野の、灰色の風景が流れてゆく。 一人の映画作家が、尼崎の町医者とともに被災地へ向かっていた。
そこで出逢ったひとびとは、静かに語りはじめる。一台のカメラが、その声と風景を何度も往復しながら、ただひたすらに素描を重ねていく。監督は、『ただいま それぞれの居場所』で、介護現場のいまと希望を描き、平成22年度文化庁映画賞「文化記録映画大賞」を受賞した大宮浩一。
日付も地名も、人の名も付すことのないこの映画は、未曽有の大地震と津波の跡を、そして、その後もなお続くいとなみを、決して情報に還元することなく、スクリーンに大きく映しだしてゆく――はたして「復興」とは何を意味するのか? 私たちは何処へゆくのか? 映画館の暗闇に、いくつもの問いが、浮かんでは、消えていく。

公式サイト:http://mujosobyo.jp/

監督プロフィール

大宮浩一(おおみや・こういち)

1958年生まれ。映画監督、企画、プロデューサー。日本大学芸術学部映画学科在学中より映像制作に参加。『ゆきゆきて、神軍』(87/原一男監 督)等で助監督を務める。93年、有限会社 大宮映像製作所を設立。主な企画・プロデュース作品に、『よいお年を』(96/宮崎政記監督)、『JUNK FOOD』(98/山本政志監督)、『DOGS』(99/長崎俊一監督)、『青葉のころ よいお年を2』(99/宮崎政記監督)、『踊る男 大蔵村』(99/鈴木敏明監督)等。
2010年、『ただいま それぞれの居場所』を企画・製作・監督。同作は、介護保険制度導入から10年を経た介護福祉の実状と、自らの理想とする介護を実現するため施設・事業所を立ち上げた若い介護スタッフたちの取り組みを描き、平成22年度文化庁映画賞文化記録映画大賞を受賞。同年、若い介護スタッフたちが主催したトークライブと彼らの日常を記録した『9月11日』を企画・製作・監督。山形国際ドキュメンタリー映画祭2011にて上映される。2011年、東日本大震災で津波の被害を受けた土地の風景とそこで出逢った人々の声を記録した『無常素描』を企画・製作・監督。震災後に制作されたドキュメンタリー映画としてもっとも早く、同年6月に劇場公開。山形国際ドキュメンタリー映画祭2011他、ニューヨーク、パリ、ロンドンなど国内外で上映される。2012年、介護やケアの現場で人生最期の瞬間に立ち会う介護スタッフたちの葛藤や家族の想いを見つめた『季節、めぐり それぞれの居場所』を企画・製作・監督。第36回山路ふみ子映画賞〈山路ふみ子福祉賞〉を受賞。2013年世界的なトップダンサーであり、日本のフラメンコの先駆者、長嶺ヤス子のドキュメンタリー『長嶺ヤス子 裸足のフラメンコ』を劇場公開。現在最新作『石川文洋を旅する』が公開待機中。
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